栄養療法
過食症(過食嘔吐)や拒食症などの摂食障害を体の病として捉え、カウンセリングを行った上で、足りない栄養成分を補充していくのが栄養療法。ひとりひとりに合わせた内容で治療効果が高く、副作用や常用性が低いという特徴があります。
過食嘔吐は体の病気!摂食障害の「栄養療法」とは
摂食障害を、心の病ではなく体の病として捉え、十分なカウンセリングの後、60項目以上の生化学的検査(私が受診したクリニックでは)を行って、過食の原因を突き止めます。
栄養療法の考え方によると、摂食障害のおもな原因は、「低血糖症」と「満腹中枢と食欲中枢というふたつの自律神経の機能低下」だといわれています。
低血糖は、インスリンが過剰に分泌されるために、血糖値が下がりすぎてしまう状態です。低血糖から脳を守ろうとして「食べなさい」という指令が出るため、自分の意志で食欲をコントロールできなくなってしまうのだそうです。
また、無理なダイエットで自律神経の情報伝達物質が不足すると、「お腹がいっぱいになった」という情報伝達ができず、ひたすら食べ続けてしまいます。そのため、過食が起こると考えられています。
治療の内容は?
栄養療法は、血液検査や尿検査の結果をもとに、「分子整合栄養医学」や漢方薬、ナチュラルホルモン療法などを組み合わせて治療を行っていきます。
人間の体を作る細胞は、遺伝子の指示によって機能するそうです。そのためには、ビタミンやミネラルが必要なんだとか。
また、遺伝子そのものはたんぱく質であり、たんぱく質そのものやビタミン、ミネラルの不足によって、細胞が遺伝子の指示通りに機能できなくなると、病気になったり、炎症を起こしたり、老化が起こったりするといわれています。そのため、足りない栄養成分をサプリメントで補充することで、こうしたリスクを避けようとするものです。
足りない栄養成分は人によって異なるため、ひとりひとりに合わせてその内容も変わります。そのため、治療効果が高く、また、サプリメントは薬ではないので副作用や常用性の心配も少ないというメリットがあります。
私が通った「クリニック・ハイジーア」も、こうした栄養療法を実施している病院のひとつです。